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店舗・現場のDXを加速!キオスク端末を「安全かつ簡単」に運用するMDM活用術

店舗・現場のDXを加速!キオスク端末を「安全かつ簡単」に運用するMDM活用術

店舗や現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)において、モバイルデバイスを特定用途に特化させたキオスク端末の導入が急速に進んでいます。セルフオーダー、受付、作業指示など、業務効率化と顧客体験向上の両面で大きな成果をもたらす一方で、その運用には「セキュリティの確保」と「管理負荷の増大」という課題が伴います。

特に、不特定多数が触れる場所に設置されるキオスク端末は、不正操作や情報漏洩のリスクが常につきまといます。また、多数の端末が分散するため、一台ずつ設定やアップデートを行うのは膨大な手間と工数がかかります。

本記事では、これらの課題を根本から解決し、キオスク端末を「安全かつ簡単」に運用するためのMDM(モバイルデバイス管理)の具体的な活用術を解説します。

CLOMO MDM

はじめに:
キオスク端末の導入が進む背景と、運用で直面する2大課題

店舗・現場のDXを加速!キオスク端末を「安全かつ簡単」に運用するMDM活用術

小売、飲食、医療、工場といったあらゆる「現場」でDXが加速する中、その中心的な役割を担っているのがキオスク端末です。

キオスク端末とは?

キオスク端末とは、特定の業務やサービス提供のために公共の場や店舗などに設置される専用の情報端末を指します。

従来の専用機だけでなく、iPadやAndroidタブレットなどの汎用モバイルデバイスを、利用できる機能やアプリを制限して特定の用途に限定し、設置するケースが増えています。

タッチパネル操作が一般的で、スタッフを介さずに顧客自身が操作を完結できるのが特徴です。セルフオーダー、チェックイン、発券、情報提供など、業務の自動化や人手不足解消の切り札として急速に普及しています。

小売・飲食・工場などでの具体的な活用事例

近年、人件費高騰や非接触ニーズの高まりから、次のような分野でキオスク端末の導入が急速に進んでいます。

⚫︎小売・飲食
セルフレジやテーブル設置型のセルフオーダー端末として活用。
人手不足の解消と顧客待ち時間の短縮に貢献。

⚫︎医療
受付での問診票入力や待ち時間表示。
受付業務のペーパーレス化と効率化を実現。

⚫︎工場・倉庫
作業現場での作業指示書や在庫管理システムへのアクセス端末として活用。
ミスの削減とリアルタイムな情報共有を可能に。

キオスク端末の運用で直面する
「セキュリティ」と「設定・運用負荷」の2つの壁

キオスク端末は大きなメリットをもたらす一方、導入後の運用で直面する主要な課題は、以下の2点に集約されます。

1. セキュリティの確保

専用端末ではないモバイルデバイスを利用するため、許可されていないアプリの利用や設定変更による不正操作、情報漏洩のリスクが高まる。

2. 設定・運用負荷の軽減

大量の端末が分散配置されるため、初期設定、アプリの更新、OSのパッチ適用、トラブル対応といった運用管理の工数が膨大になる。

これらの課題を解決し、キオスク端末のメリットを最大限に引き出すための鍵が、次章で解説するキオスクモードとMDMの活用です。

キオスク端末の「安心・安全」を実現するキオスクモードとは?

キオスク端末の最大のセキュリティ課題は、「想定外の利用」を防ぐことです。

そこで不可欠な機能がキオスクモードで、端末の機能や操作を制限し、ユーザーが特定の機能(アプリ)以外を利用できないようにロックする機能です。このモードを適用することで、デバイスが本来の目的から逸脱することを防ぎ、セキュリティを強固に保ちます。

ユーザー操作を制限する2つの設定方法

キオスクモードには、利用シーンに応じて主に2つの設定方法があります。

⚫︎シングルアプリモード

一つのアプリしか利用できない状態に固定します。
例:問診用iPad、決済端末

⚫︎マルチアプリモード

必要な業務アプリを複数設定し、それ以外の操作をすべて禁止します。
例:工場での作業指示・在庫管理アプリ

安心・安全な「専用端末」を実現するMDMの役割

MDM(モバイルデバイス管理)は、このキオスクモードを単なる設定ではなく、「運用可能な仕組み」に変えることが特徴です。

現場の端末を個別に設定したり、アップデートを管理する手間をすべて解消し、情報システム部門が現場に行くことなく、リモートで一括管理できるようになります。

CLOMO MDMを活用すれば、これらのキオスクモード設定をリモートで、かつ直感的に行うことができます。必要なアプリだけをホワイトリストとして登録し、その他の機能(カメラ、通知センター、設定画面など)を細かく制限することが可能です。

これにより、物理的に端末に触れることなく、現場のデバイスを安心・安全な状態「専用端末」として運用できるようになります。

運用課題を解決!
MDMによるキオスク端末の効率的な管理方法

キオスク端末の導入規模が拡大するほど、「導入後の運用」にかかる手間やコストは大きくなります。MDMは、端末のライフサイクル全体を通じて、情シス担当者の運用課題を一気に解決し、手間やコストを削減します。

CLOMO MDMは「リモート」と「一括」の仕組みにより、効率的な管理機能を実現します。

1. リモートロック・ワイプ(紛失・盗難対策) 

万が一、端末が紛失・盗難に遭った場合、MDMを通じて端末をリモートでロックし、機密データを遠隔で完全に消去(ワイプ)できます。情報漏洩のリスクを未然に防ぎ、迅速な初動対応を可能にします。

2. アプリの一括配信・バージョン管理

必要なアプリやセキュリティパッチを、対象のキオスク端末へネットワーク経由で一斉に配信し、自動で更新できます。一台ずつ手動で操作する手間が不要となり、常に最新で安全なアプリ環境を維持できます。

3. 遠隔からの設定変更・トラブル対応 

遠隔地にある端末のネットワーク設定変更や、軽微なトラブル対応を現場に行かずリモートで実施できます。これにより、交通費や移動時間を削減し、迅速な問題解決が可能になります。

4. OS別(Android Enterprise、Apple ABM)のセキュアな設定方法

CLOMO MDMは、Apple ABMやAndroid Enterpriseといった管理フレームワークに対応しています。これにより、ユーザーが設定を変更できない「監視モード」での運用や、初期設定をスキップしてMDMに自動登録するゼロタッチ登録を実現し、導入時の工数を大幅に削減しつつ、セキュアな状態を保つことができます。

現場で役立つ!キオスク端末の具体的な活用シーン別設定例

ここでは、業種・利用シーンごとに、CLOMO MDMを活用したキオスク端末の具体的な設定例を提示します。

具体的な活用シーン別設定例

【CLOMO導入事例】 キオスク端末運用に成功した企業の導入事例

CLOMO MDMは、さまざまな現場でキオスク端末の運用を成功に導いています。

⚫︎S.RIDE株式会社:車載タブレット(タクシー配車サービス)

タクシー車内に設置された配車用タブレットは、業務に必要なS.RIDEアプリ以外への操作をすべてロックするキオスクモードで運用。ドライバーの意図しない操作や、乗客による不正利用を防ぎ、サービス品質の安定に貢献しています。

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⚫︎平竹クリニック:iPad(問診・受付)

受付に置かれた問診用iPadは、問診アプリのみを動作させるシングルアプリモードで運用。患者様が安心して使える環境を提供し、受付業務の効率化とペーパーレス化を実現しています。

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キオスク端末用MDMを選ぶための3つのチェックリスト

キオスク端末の運用を成功させるためには、その管理基盤となるMDM選びが極めて重要です。キオスク運用に特化して、MDMを選定する際に確認すべき3つのチェックリストをまとめます。

1. 複数のOSをまとめて管理できる「マルチOS対応」か

現場で使用する端末がiPad(iOS)、Androidタブレット、Windows端末など、複数のOSにまたがる場合、MDMが一括で管理できるかを確認しましょう。

CLOMO MDMは主要なOSに幅広く対応しており、統一されたインターフェースで全てのデバイスを管理できる点が強みです。

2. 情報システム部門の工数を削減する「直感的な操作性と国内サポート体制」が整っているか

設定変更やトラブル対応が頻繁に発生するキオスク運用において、MDMの管理画面が直感的で分かりやすいかは、運用効率に直結します。また、トラブル発生時に頼れるサポート体制は必須です。

CLOMOは日本企業によるサービス提供のため、管理画面の操作性やマニュアル、サポート対応が日本語でスムーズに行われ、迅速な問題解決が可能です。

3. 高度な連携機能で「管理を拡張」できるか

単なるキオスクモードだけでなく、運用に必要な高度な機能連携が揃っているかを確認しましょう。

⚫︎ABM(Apple Business Manager)またはAER(Android Enterprise Recommended)に対応
Androidデバイスをより安全かつ効率的に管理できる機能に対応しているか。

⚫︎遠隔操作サポートツールとの連携
TeamViewerなどの遠隔操作サポートツールと連携し、現場に行かずに端末を操作し、トラブルを解決できるか。

CLOMOはこれらの連携機能に優れており、管理の範囲を高度に拡張することで、セキュリティと現場の利便性を両立できます。

まとめ:
キオスク端末の最大限の活用は「適切なMDMの導入」から

店舗や現場のDXを支えるキオスク端末は、顧客体験の向上と業務効率化に不可欠な存在です。その可能性を最大限に引き出すためには、「セキュリティ」と「運用負荷」という課題をクリアする必要があります。

その鍵は、端末を特定機能にロックするキオスクモードの適切な設定と運用を一元管理するMDM(モバイルデバイス管理)の導入です。

CLOMO MDMは、

  1. 特定のアプリのみを許可する強固なキオスクモード
  2. リモートワイプや一括アプリ配信による運用管理の効率化
  3. マルチOS対応や国内サポートによる安心のサポート体制

といった特徴により、キオスク端末の導入から日々の運用、そして万が一のトラブル対応までをトータルでサポートします。キオスク端末の導入をご検討中の方、あるいは既存の運用に課題を感じている方は、ぜひCLOMO MDMにご相談ください。

さまざまなMDMサービスが展開されている中で、CLOMO MDMはMDM市場で14年連続シェアNo.1*を誇っています。

CLOMO MDMは、豊富な機能の搭載、幅広いデバイスへの対応、わかりやすく使いやすい管理画面が特徴です。また、ISMAPにも登録しており、高いセキュリティ基準を満たしています。国産のMDMサービスのため特にサポート面が手厚く、メーカーからの直接サポートや電話サポートを受けられます。24時間365日、電話で有人オペレータが緊急対策の代行も行っています。製品の機能・活用事例のダウンロード製品についてのお問い合わせもできるため、ぜひご活用ください。

あらゆる業界で利用されており、企業はもちろん、学校や病院などの教育機関や医療機関への導入事例も豊富です。市場シェアNo.1*のCLOMO MDMで、安心・安全なデバイス管理を行いましょう。

*出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション/コンテンツ・モバイル管理パッケージソフトの市場展望」2011〜2013年度出荷金額、「MDM自社ブランド市場(ミックITリポート12月号)」2014~2023年度出荷金額・2024年度出荷金額予測

CLOMO MDM

監修者

粟田 真

CLOMO事業本部 コンサルティングサービス部

2019年にCLOMO事業本部 コンサルティングサービス部に入社。お客様に最適なLCM(ライフサイクルマネジメント)を提案する『プロフェッショナルサービスチーム』の一員として、デバイス導入時のキッティングから運用にかけて、MDMに関するサポートを幅広く行っている。
MCPCシニアモバイルシステムコンサルタント認定資格取得(資格認定番号 : 2200020S0)

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出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション/コンテンツ・モバイル管理パッケージソフトの市場展望(https://mic-r.co.jp/mr/00755/ )」2011〜2013年度出荷金額、「MDM自社ブランド市場(ミックITリポート12月号: https://mic-r.co.jp/micit/2024/ )」2014~2023年度出荷金額・2024年度出荷金額予測