平竹クリニック

平竹クリニック

すべての入院個室にiPadを設置

タブレット運用で患者サービス向上とスタッフの業務負担軽減を実現

平竹クリニック
  • POINT 1

    セキュリティ対策を施したiPadで紙のファイルを廃止

    入院個室16室にある備えつけファイルの差替え作業がなくなり、助産師の負担が大きく軽減

  • POINT 2

    動画コンテンツの拡充で患者指導の質が向上

    妊娠中、出産後などの指導用動画をiPadに格納。繰り返し視聴ができて、助産師指導の予習復習にも使え、患者にも好評

  • POINT 3

    患者の生活リズムに合わせた入院生活が可能に

    施設案内や食事メニューなどの情報をiPad上で提供。患者はスタッフを呼ぶことなく、好きなときに必要な情報にアクセスできる


平竹クリニックでは、2021年秋にiPadを導入し、患者への情報・サービスの提供ツールとして運用をスタートした。iPadの安全な運用のためにはセキュリティ対策が不可欠であり、当クリニックが採用したのがCLOMOのモバイルデバイス管理ツールだ。iPadやCLOMO導入のキーマンである、事務長の平竹美紀さまと助産師主任の中村由希さまにお話をうかがった。

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▲事務長 平竹美紀さま

創業68年、2万6,000人以上が誕生した産科クリニック

平竹クリニックは、名古屋市北区にある創業68年の産婦人科である。病床数は16床。初代院長は長くこの地域の産科医療に貢献した医師で、現在の院長は3代目にあたる。これまでに2万6,000人以上の赤ちゃんが誕生しており、地域の信頼も厚い。

 

クリニックで働くスタッフは約40名で、そのうち助産師は15名。スタッフの中には当クリニックで出産した者も多く、常に入れ替わりで誰かが産休・育休を取得中だという。スタッフの働きやすさや人間関係の良さがうかがわれる。

各個室の紙のファイルをiPadに

平竹クリニックには、赤ちゃんとお母さんが快適に過ごせるよう、ゆったりとした雰囲気とプライバシーに配慮した16の個室がある。そして各部屋には、案内用のファイルが備えつけられていた。厚さ3センチ以上ある、存在感あるファイルだ。

 

情報が更新されると、その都度助産師が全てのファイルの差替え作業を行っていた。1枚の紙を入れ替えるだけとはいえ、それが分かれた場所にあって16冊分となれば、かなりの労力になる。また、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の感染拡大以降は、感染対策の観点からも手で触れるものを極力減らしたいという意向も出てきた。

 

そこで考えたのが、ホテルの客室などで見かけるタブレット端末だ。
「施設設備の説明や食事、周辺の観光情報など、とても便利に使うことができます。当クリニックでも、そういった情報はもちろん、産婦人科ならではのプラスアルファの情報を提供できないかと考えました」(平竹事務長)。

 

助産師の労力を使っているのは、ファイルの差替えだけではない。平竹事務長から話を聞いた中村助産師は、以前から患者向けのさまざまな説明や指導を効率化する方法を模索していたという。
「患者さま向けの指導や説明に写真や動画を使ったら、内容はもちろん、効率も良くなるのではと思っていました。そのようなときにタブレット導入の話を聞いて、業務改善の可能性を感じました」(中村助産師)。

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▲助産師主任 中村由希さま

安全性とわかりやすさを重視

タブレット導入の際、問題となるのは安全性だ。スタッフだけではなく、患者が使用するタブレットとなると、アプリの制限や管理、盗難防止などのセキュリティ対策がより一層重要となる。

 

そこで中村助産師らが選んだのが、アイキューブドシステムズが提供するCLOMOだった。
「いくつかの商品の中でいちばんホームページが見やすく、親しみやすかったことと、クリニックでお世話になっている業者さんからも、CLOMOは対応が良いという話を聞いて、問い合わせることにしました」(中村助産師)。

患者向けサービスを次々に拡大

2021年秋に運用がスタート。20台のiPadを購入し、モバイルデバイス管理ツール「CLOMO MDM」を使ってiPadの検索機能やカメラ機能の制御、使用可能アプリの制限、盗難防止のためのセキュリティ対策を施した。その後、運用が軌道に乗ったところでファイル共有アプリ「CLOMO SecuredDocs」の利用を始めた。

 

「CLOMO SecuredDocs」には、施設案内のほか、赤ちゃんのケアやおっぱいケアの方法など、それまで個室備えつけのファイルに綴じていた情報が入っている。現在では、入院中の食事メニューも確認可能になった。患者は部屋にいながら、手軽にこれらの情報を見ることができる。さらには、鍵のかけ方や室内の備品の説明等の情報も追加した。患者のなかには、出産後の疲れもあって、対面で説明しても頭に入らないケースがある。助産師が説明に行ってもタイミングが合わないことや、頻回に訪室されることを好まない方もいる。だがiPadを使えば、患者は自身の体調に合わせて、見たいときに自由に情報にアクセスできる。

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▲トップ画面の「CLOMO SecuredDocs」アイコンをタップすると、施設案内や食事メニューなどのファイルが表示される。

また、iPad上でスタッフが作成した指導動画の閲覧も可能になった。「CLOMO MDM」の制限機能を利用して、ホーム画面にYoutubeのリンクを貼ることで限定公開の動画を見ることができる仕組みだ。コロナ禍によって対面での産前産後教室が中止になり、その代替として動画を作成したことが始まりで、iPadの導入によってコンテンツの種類が増えている。

 

これらの動画は患者にも好評だ。例えば赤ちゃんの沐浴は、助産師が対面指導を行っているが、1回の指導だけではわからないことも多い。そこに動画があれば、予習復習に使うことができる。これは産科ならではの特徴ともいえる繰り返し見たいというニーズに合致した活用法だといえる。

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▲動画は約10分前後の長さのものが多い。妊娠中に見るもの、出産後に見るものなど、ラインナップが増えている。

業務負担軽減による気持ちのゆとりが、次のサービスを創る

ここまで見てきたように、iPadとCLOMOを導入したことで助産師の業務負担は軽減され、より専門的な本来の助産業務に注力できるようになった。
「『CLOMO SecuredDocs』を使うことでデータの共有ができるようになり、助産業務と並行して行っていたファイル差替え作業の負担が減りました。これからもできることが増えていくと思うので、患者さまの声も反映していけたらと思っています」(中村助産師)。
「最初に考えていた以上にいろんなことができるようになり、費用対効果を考えてもとても満足しています。iPad活用のさらなる可能性を感じています」(平竹事務長)。

 

助産師の業務負担軽減と患者サービスの向上という相乗効果に加え、現場のアイデアで次々に新しいサービスが生まれている。業務負担が減ったことで気持ちに余裕が生まれ、創造的な思考が育まれたのであれば、これもMDM導入による付随的な効果といえるだろう。
(2022年11月取材)

 

※iPadはApple inc.の登録商標です。
 YouTubeはGoogle LLCの商標です。

※本事例中に記載の内容は掲載時点のものであり、閲覧される時点にて変更されている可能性があることをご了承ください。

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平竹クリニック

  • 1954年開院。診療科目は産婦人科、産科、婦人科。
  • 開業からの分娩件数は25,921件(2021年4月現在)。2003年より無痛分娩を行っており、通算1,500件以上の実績がある。
  • 病床数 16床、職員数 40名(常勤医3名、常勤助産師14名)

CLOMOが解決した課題

  • 患者に対してより充実した説明や情報提供を行いたい

  • 指導や説明を動画・写真を用いて分かりやすく伝えたい

  • 各病室に配置している案内用ファイルの更新作業の負担を軽減したい