「社員のスマホを業務に活用したいけど…セキュリティと管理の手間が心配」
近年、テレワークなど働き方の多様化や、コスト削減や生産性向上といった魅力から、私用のデバイスを業務でも利用する「BYOD(Bring Your Own Device)」の導入を検討する企業が増加しています。
しかし、同時に「社員が使う個人のデバイスをどう管理すればいいのか?」「情報漏洩のリスクはないか?」といった、セキュリティや運用面での不安に直面しているのではないでしょうか。
本記事では、BYOD導入のメリット・デメリットを解説し、失敗しないための導入ポイントを具体的にご紹介します。この記事を読めば、BYODを安全かつ効果的に導入するためのヒントが見つかるはずです。

Contents
BYODとは?今、企業に求められる理由

BYOD(Bring Your Own Device)とは、社員が個人所有のPCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを業務に利用することを指します。
近年のテクノロジーの進歩とスマートフォンの普及、そしてテレワークやクラウドサービスの成長によって、場所を選ばずに業務ができる環境が整ってきたこともBYODの需要を高める要因となっています。
BYODは、社員が使い慣れたデバイスで時間や場所にとらわれずに働けるため、生産性や利便性の向上に寄与します。また、企業にとっても、デバイスの購入や通信費の削減が期待できるため、導入が進んでいます。
BYOD導入でコスト削減と生産性向上が実現! 3つのメリット
BYODを導入することで、企業はさまざまなメリットを得られます。
- コスト削減
デバイス購入費、通信費、維持管理費を削減できます。企業がデバイスを貸与する場合に比べて、大幅なコストダウンにつながる可能性があります。
- 生産性向上
社員は使い慣れたデバイスで業務を行うため、操作に迷うことがありません。迅速に業務を開始できるため、業務効率や生産性が向上します。
- 利便性の向上と働き方の柔軟性
社員はいつでもどこでも、自分のデバイスを使って業務に取り組めます。これにより、リモートワークや在宅勤務、移動中の隙間時間活用など、より柔軟な働き方を実現できます。
BYOD導入前に知っておくべき3つのデメリットと対策
BYODにはメリットがある一方で、導入前にしっかりと把握しておくべきデメリットも存在します。
- セキュリティリスク
個人のデバイスは、企業が管理するデバイスに比べてセキュリティ対策が不十分な場合があり、ウイルス感染や不正アクセスによる情報漏洩、デバイスの紛失・盗難といったリスクが伴います。
対策)
セキュリティポリシーを策定し、MDM(モバイルデバイス管理)などを導入して、デバイスのセキュリティを一元的に管理することが不可欠です。
- 管理の手間と複雑さ
多様なOSや端末が混在するため、管理が複雑になり、トラブル発生時のサポート体制や、OSアップデートの管理なども課題となります。
対策)
MDMを活用することで、異なるOSのデバイスを一元管理し、効率的に運用できます。
- 公私混同のリスク
業務データと個人データが混在し、公私の区別が曖昧になる可能性があり、業務時間外の利用や、私的な用途でのデバイス使用による情報漏洩のリスクも高まります。
対策)
利用規定を明確に定め、MAM(モバイルアプリケーション管理)などを使って業務アプリと個人アプリを切り離して管理することで、公私混同を防ぎます。
BYODを成功させるために! 導入時の3つの重要ポイント
BYODを安全かつ効果的に導入するためには、以下の3つのポイントを事前に押さえておくことが重要です。
- 明確なBYODポリシーの策定
BYODの対象となるデバイスの種類、利用目的、業務時間、セキュリティ要件などを具体的に定めます。情報漏洩時の責任範囲や、デバイスの紛失・盗難時の対応策なども明確にしておきましょう。
- セキュリティ対策の徹底
パスワードの強制設定、データの暗号化、リモートロック・ワイプ機能など、最低限のセキュリティ機能を確保します。マルウェア対策ソフトの導入や、不審なWebサイトへのアクセスをブロックするWebフィルタリングも有効です。
- MDMの導入
前述の通り、BYODのデメリットを解決し、安全な運用を実現するためには、MDMの導入が極めて重要でBYOD成功の鍵の一つとなります。
MDMで実現するBYODの安全な管理とセキュリティ対策
MDM(Mobile Device Management モバイルデバイス管理)は、BYODを安全に運用するために欠かせないツールです。MDMとは、スマートフォンやタブレットなどのデバイスの一元管理やセキュリティ強化を可能にするシステムで、デバイスの不適切な利用やセキュリティの問題を解決できます。
MDMの導入は、BYODポリシー策定・周知とあわせて、企業のセキュリティ体制を強化し、従業員のデバイス利用を効果的に管理するための重要なステップです。BYODのメリットを最大限に活かしつつ、デメリットとなるリスクを大幅に軽減できるようになります。
MDMの主な機能とメリットは以下の通りです。
デバイスの一元管理
◇ 業務効率の向上と不正利用の防止
MDMを使えば、さまざまなOS(iOS、Android、Windowsなど)のデバイスをまとめて管理でき、OSのアップデート管理などが効率的に行えます。また、業務に必要なアプリを従業員のデバイスに一括で配布したり、不正なアプリのインストールを防止したり、アンイストールしたりすることができます。MDMの導入は、業務効率の向上と不正利用の防止につながります。
セキュリティ対策
◇ 強固なセキュリティ体制
MDMを導入することにより、従業員のデバイスの機能を制限したり、統一したセキュリティポリシーを設定したりすることができます。デバイスのセキュリティ対策を効率的に実施し、機密情報の安全を保つことが可能になります。
◇ 盗難・紛失時の対策:リモートロック・リモートワイプ
デバイス紛失・盗難時には、MDMの機能によってデータを遠隔で削除できるため、デバイスが紛失または盗難に遭った際の情報漏洩のリスクを大幅に軽減できます。デバイスの位置情報も確認できるため、紛失したデバイスの早期発見にもつながります。
また、MDMの導入と同時に、セキュリティ機能を強化したアプリの利用も、BYOD環境におけるセキュリティリスクを管理する上で効果的です。特にデータの暗号化や安全な通信を提供することで、データの安全性を高めます。
BYODを導入する際にはCLOMO MDMがおすすめ
BYODを導入する際は、同時にMDMも導入し、デバイスのセキュリティ強化や効率的な運用を実現することがおすすめです。MDM市場シェアNo.1*のCLOMO MDMは、BYODの運用をサポートする機能が多く備わっています。
従業員のデバイスの使用状況を把握し、必要に応じて遠隔でロックやデータを消去できるため、盗難・紛失時にも情報漏洩や不正アクセスのリスクを低減できます。このようなMDMの基本的な機能に加えて、「SECURED APPs」によってBYODを安全に運用できるようになります。
SECURED APPsは、アプリ内の操作履歴が確認できたり、他アプリとのデータの授受を禁止できたりする機能が備わっています。万が一の際にはアプリ内データのみを削除することもできるため、BYOD導入の際に多く採用されています。
また、CLOMO MDMにはAndroidデバイス向けに「Work Profileモード」というBYODに特化した機能も提供しています。業務用データと個人用データの棲み分けが簡単にでき、セキュリティとプライバシーの両方の保護につながります。
このようにBYODの導入・運用に役立つ機能を数多く搭載し、CLOMO MDMは一般企業・教育機関・医療機関など、あらゆる業界でご利用いただいています。
*出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション/コンテンツ・モバイル管理パッケージソフトの市場展望」2011〜2013年度出荷金額、「MDM自社ブランド市場(ミックITリポート12月号)」2014~2023年度出荷金額・2024年度出荷金額予測
株式会社AIRDO様の導入事例
CLOMO MDMの導入事例として、北海道を中心に定期旅客便を運航している株式会社AIRDO様の取り組みを紹介します。
AIRDOは、紙の書類やマニュアルを専用バインダーに綴じて持ち運ぶ従来の方法から、iPadを活用したデジタルの方法に移行しました。キャビンアテンダントの規程類や整備部門のマニュアル、地上係員の利用客案内ツールなど、iPadの利用範囲は広範囲に及んでいます。
そうした中で、約1,000台のiPadと450台のiPhoneを配備する必要があり、これらのデバイス管理にMDMツールの導入が不可欠でした。CLOMO MDMはセキュリティ確保のために選ばれ、端末紛失時の対策やセキュリティポリシーの配布などで効果を発揮しています。
また、端末の運用性の向上、遠隔地端末の保守、OSアップデート抑止などの機能も提供しています。CLOMO MDMの導入により、端末起動後はオートキッティングが作動し、最低限必要なアプリが自動インストールされるようになりました。それにより、ストレスや手間なく端末を使い始められ、利便性向上につながっています。
このようにCLOMO MDMは、多くの端末を安全かつ効率的に管理するための強力なツールとして、企業や組織に貢献しています。
まとめ:安全なBYOD導入への第一歩を
BYODは、多様化する働き方への対応や社用端末購入のコスト削減など多くのメリットがありますが、同時にセキュリティリスクを高めるといったデメリットも発生します。そのため、BYODの導入においては、セキュリティ対策が必要不可欠です。
BYODのセキュリティ対策として、BYODポリシーの策定・周知と同時に、MDMの導入も検討すると良いでしょう。MDMは、デバイスのセキュリティ管理、データ保護、リモートアクセスの管理などを可能にし、不正アクセスや情報漏洩の防止につながります。
CLOMO MDMは、BYODの導入・運用に役立つ機能を数多く搭載しています。わかりやすく使いやすい管理画面の採用、幅広いデバイスへの対応、専任チームによる丁寧なサポートが評価され、数多くの企業やあらゆる業界でご利用いただいています。また、ISMAPにも登録しており、高いセキュリティ基準を満たしています。
製品の機能・活用事例のダウンロードや製品についてのお問い合わせもできるため、ぜひご活用ください。
